サービス学会マガジン編集委員会では「特集ゲストエディタ」を募集しています。
特集ゲストエディタとは、編集委員としてすべての活動に参加するのではなく、特定の特集チームに加わり、記事の企画や編集、インタビューなどに限って関わっていただく役割です。
特集の企画にあたり多様な視点を取り入れるために、幅広い方々に気軽に関わっていただきたいと考えています。「委員会活動やメディア編集には興味があるけれどハードルが高い」「特定のテーマであれば関わってみたい」と感じている方は、ぜひご応募ください。
現時点(2025年9月現在)での募集テーマは以下となります。
募集テーマ
特集「多様な学びと教育サービス(仮)」
リーダー:嶋田 敏
概要:現代社会における教育の在り方は、多様化する子どもたちの背景や価値観に対応する必要性から、大きな転換期を迎えている。その前提として、日本の教育制度において公教育が果たす役割は依然として極めて大きい。小中学校における義務教育は、すべての子どもに無償で平等な教育機会を保障する社会的装置であり、基礎的な資質の育成を担う制度的基盤である。学力のみならず、集団生活における協調性や共通の価値観を学ぶ場としても、公教育の意義は多方面に及んでいる。しかしながら、学習スタイルや発達のペース、社会性の形成など、子ども一人ひとりの特性が多様であるという事実を踏まえると、今後の教育はより柔軟性と多様性を兼ね備えた仕組みが求められる。
公教育のみで網羅しきれない教育的ニーズに関し、特に学力面においては、進学希望校の選択や個別の学習理解度に応じた指導が必要となる場面が多く、その補完的役割として塾や予備校の存在が広く定着している。これらの民間教育機関は、公教育が提供しにくい個別指導や応用的学習機会を担い、学習の深度や幅を拡張する機能を有している。したがって、塾・予備校は公教育の補足的存在として位置づけられつつも、現代の教育環境において欠かすことのできない一要素となっている。
さらに、学習機会の多様化は、学校環境自体に適応困難を感じる子どもたちへの支援の在り方にも及んでいる。不登校や学校不適応の児童・生徒に対する支援として、フリースクールやオンラインスクールといった代替的教育機関の展開が進んでいる。これらは、従来の学校制度に馴染まない子どもたちに対し、柔軟なカリキュラムや個別の学習支援、心理的サポートを提供することにより、多様な学びの選択肢を保障する新たな社会的インフラとなりつつある。
以上のように、我が国における教育は、公教育を基盤としながらも、塾・予備校による補完的学習支援、さらにはフリースクール等のオルタナティブな教育機関による柔軟なサービス展開を通じて、より多様な学びを実現する方向へと進化している。
キーワード:公教育、フリースクール、リカレント教育、生涯教育、食育、テクノロジー
特集「代行とうしろめたさ(仮)」
リーダー:根本 裕太郎
趣旨:本人に代わって何かをする、すなわち「代行」はサービスの基本型である。しかし、あえてサービスを「代行」とみなすとき、そこには「うしろめたさ」が醸し出される。医療や弁護など、高度な専門知識が必要なことや、そもそも自分自身で実行するのが不可能なことは、他者に頼むほかなく、これらのサービスを代行と呼ぶことはまずない。「代行」の対象となる行動は、条件さえ整っていれば本人でもある程度できてしまうことであり、「本来であれば自分でやるべきだけれど...」という思いが浮かぶから、うしろめたいのだ。一方で、そのサービスが社会に浸透するほどに自分でやるべきという規範は薄れ、人々にとっては当然利用しても良いオプションになっていく。そのことは、ポジティブな側面とネガティブな側面を併せ持つと考えられる。本特集では、さまざまな代行サービスの浸透を概観しつつ、その利用をめぐるうしろめたさについて考えたい。
キーワード:消費社会論、消費史、〇〇代行サービス、AI・ロボットの利活用、丁寧な暮らし、うしろめたさ、etc.
主な仕事内容
編集委員は通常、以下のようなタスクを担当しています。特集ゲストエディタにどこまでの範囲で関わっていただくかは、個別に特集リーダーとの相談の上で決定する予定です。
- 特集テーマ全体の企画、個別の特集記事の計画
- 依頼先へのコンタクト、インタビュー設計・実施
- 記事原稿の執筆・編集・修正対応
応募資格
サービス学会の会員の方
・まだ会員でない方で応募をご検討されている方は、学会事務局までお問い合わせください。(リンク)
・所属機関は問いません。学生も歓迎です。
応募・お問合せ先
サービソロジー編集室(編集長・幹事)宛にメールで関心のあるテーマを記載の上、ご連絡ください。
メールアドレス:pub-mag-edit[at]serviceology.org