コロナウィルス感染症COVID-19による感染防止と社会活動を継続する仕組みのキーテクノロジーの一つが「遠隔」となります. 株式会社Nextremer(以下,弊社)では,対面接客業務の遠隔化/自動化を進めております.日本の少子高齢化に伴う労働力不足の課題解決のソリューションとして数年前から導入を進めており,COVID-19による感染防止という観点でも導入が進んでおります.対面で接客業務していた箇所にタブレットや遠隔ロボットを設置し,自動接客/遠隔接客を切り替えながら対応する実際のケースが増えてきました.

では,自動接客/遠隔接客の切り替えイメージを見ていきましょう.タブレットで図1のように自動接客し,その後必要であれば図2のように遠隔で接客する形となります.遠隔スタッフが自動接客と組み合わせ複数拠点を担当出来る為,感染防止に加え,業務効率の向上といった効果も見られます.

図1 自動接客画面
図2  遠隔接客画面

様々な対面業務が上記のような自動接客/遠隔接客へ置き換わる事例が発表されています.実際の事例の一つとして,マンション管理員業務をタブレット/スマートフォン上で自動対応/遠隔対応できる「AI管理員/AIコンシェルジュ®」が東京電力グループの株式会社ファミリーネット・ジャパンより提供されております.COVID-19による感染防止に加え,代替労働力としての管理員の労働力の維持向上として実際のマンションに導入が進んでいます.

図3 「AI管理員/AIコンシェルジュ®」の画面

またタブレット/スマートフォンを活用したサービスに加え,遠隔操作を実現するロボットの開発もさまざまな企業で進められています.具体的な事例としては,動画1のような遠隔で操作できるサービス向けロボット「SEED Solutions」がTHK株式会社から発表されております.ロボットを活用することにより,動作が必要となる業務を遠隔で対応することが可能となります.

動画1 サービス向けロボットSEED Solutions

With/Afterコロナ時代において,コロナ対応で体験した遠隔テクノロジーによる生産性向上効果を継続することが大事だと考えます.遠隔テクノロジーが働く人の満足度やエンゲージメント向上に繋がることを多くの方が感じている今こそ,今後の働き方を築く上において,重要な岐路に立っていると考えております.

筆者紹介

向井 永浩

金沢大学卒業後,大手メーカーのシステムエンジニアとしてキャリアをスタート.2012年10月,株式会社Nextremerを設立.AIをより社会に受け入れやすい形で製品化することで,より多くの人がテクノロジーの恩恵を受けられる世の中の実現を目指して,AIシステム開発・研究開発を行っています.テクノロジーの社会実装を推進し,人とテクノロジーが協働する豊かな社会を実現したいと考えております.

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