一般記事 書籍紹介 サービス・イノベーション -サービス化社会へのパラダイムシフト -編著者:村松 潤一, 戸谷 圭子 出版社:白桃書房 2025年8月19日 村松 潤一, 戸谷 圭子(編著)白桃書房, 200P, 2,545円+税, ISBN 9784561662518 「サービス経済化が進んでいる」「第三次産業が広がっている」—こんな言葉を耳にすることが増えました.でも,本書の序文では「サービスは第三次産業のことではない」と,少し意外な視点が提示されます.この一文を読んで...
特集記事 サービスデザイン価値共創促進コミュニケーション 気づきを設計するコミュニケーション ―育ちとつながりの家 ちとせにおける活動を事例として― - 石田千穂/髙見雅子/中島愛子/丹野愼太郎 2025年8月2日 はじめに 本稿は,「自分の想いを上手に伝えられない」「つい癇癪(かんしゃく)を起こしてしまう」「忘れ物が多い」などのいわゆる困りごとを抱える小・中学校の不登校児童(以下,困りごとを持つ子ども),およびその保護者に関わるコミュニケーションの一端を考察するものである. 社会性を持つ動物であるヒトにとって,コミュニケーション...
コラム 第13回国内大会 セッション報告:サービスのデザインと開発(5) ー渡辺 健太郎 2025年8月1日 サービス学会ではゲーム理論やオークションメカニズムを用いたサービス運用の最適化や顧客ニーズとのマッチングに関する研究が盛んである.また,今大会では大規模言語モデルのサービス設計への応用についても複数の発表が行われた.私が座長を担当したセッションでは,学生を中心に実務にも直結する興味深い発表が行われ,ディスカッションも多...
コラム 第13回国内大会 セッション報告:サービスのデザインと開発(2) ー三竹 祐矢 2025年7月25日 本記事では,編集委員(三竹)が参加したセッションの中で,サービスのデザインと開発(2)を取り上げ,その詳細を示す.本大会では,「サービスのデザインと開発」をテーマとする口頭発表セッションは6つあり,合計18件の報告がなされた.そのうち,2日目に実施された「サービスのデザインと開発(2)」では以下に示す3件の報告がなされ...
コラム 第13回国内大会 オーガナイズドセッション7:「地域住民の認知症予防と従業員のWell-being向上」 ― 山川 義徳 2025年7月18日 「地域住民の認知症予防と従業員のWell-being向上」と題したワークショップにおいては,脳の健康維持増進を通じた地域住民の認知症予防と従業員のWell-being向上に関連する公共や民間サービスの連動について発表及び議論した. これまで,脳構造を計測するMRI装置を用いた,脳の健康指標であるBHQ(Brain ...
コラム 第13回国内大会 オーガナイズドセッション6「製造現場における従業員エンゲージメント向上に向けて」―丹野 愼太郎 2025年7月11日 はじめに 本オーガナイズドセッション(以下,本OS)は,主に生産工程,生産技術や製品開発などに携わる従業員を対象としたエンゲージメントに焦点を当てたセッションである.本OSは,明治大学の戸谷圭子氏(以下,戸谷氏)がオーガナイザとしてオムロン株式会社インダストリアルオートメーションビジネスカンパニーアドバンスドソリューシ...
コラム 第13回国内大会 オーガナイズドセッション3「実学ウェルビーイング・サービス研究会」 ―杉山 大輔・成瀬 博 2025年7月4日 「実学ウェルビーイング・サービス研究会」(SIG)では、2024年度は、「社会課題を解決するWell-beingサービスと知識の結びつき~どのような知識が持ち込まれ・組み合わされ・生み出されたか~」をテーマに、四半期に2回のペースで活動(会合・合宿)を行ってきた(キーワード:実学志向、ウェルビーイング、社会課題解決、T...
特集記事 サービスデザインサービスデザインの浸透と組織 ShareWel:東京大学における価値循環プラットフォームシステム - 柳澤秀吉/木見田康治/文多美/松下旦/ハウタサーリアリ/早矢仕晃章/川原圭博 2025年6月27日 ShareWel(シェアウェル)とは ShareWel(Sharing and reuse platform for well-being)は,大学内の物品のリユースとシェアリングを促進するwebプラットフォームシステムである.東京大学インクルーシブ工学連携研究機構(RIISE)の価値交換工学講座の活動の一環として筆者...
コラム 第13回国内大会 オーガナイズドセッション2「サービス・ケイパビリティと感情労働」 ―原 良憲 / 増田 央 2025年6月27日 はじめに 本オーガナイズド・セッション(OS)では,対人サービス産業において本質的に重要であるが,サービス学会として,あまり研究課題として深耕されていなかった「感情労働」を取りあげ,これからの研究課題の整理と解決アプローチを明確化することを目的としたものである.感情労働とは,他者が期待する感情を表出するために,自己の感...
特集記事 サービスデザインの浸透と組織 メルペイのサービスデザインにおけるUXリサーチ実践事例の考察 - 草野孔希 2025年6月20日 はじめに 急速に変化する市場環境や多様化するお客さま(著者の所属する組織ではサービスの利用者のことをお客さまと呼ぶため,以下では「お客さま」と表記する)のニーズに応えるため,弊社のサービスのデザインや開発において,UX(User Experience)を熟慮することが重要視されている.決済や金融の分野ではさまざまなドメ...