コラム サービス学と実践サービス理論 ムラカミロジー(3):「医は特殊」か「医は普遍」か―医療のサービスイノベーション - 村上 輝康 2021年6月11日 「医は特殊」:制度産業としての医療サービス 昨年から今年にかけての新型コロナ危機の下で,サービス産業のうち最もその去就が注目を集め,その革新の必要性が問われてきたのは,(公務サービスを除けば)医療サービスの世界であろう.しかしながら,サービソロジーの分野で医療サービスを真正面から扱ったものは少ない.私の頭には,水流聡子...
コラム サービス学と実践サービス理論 コーヒーライフと価値共創 (2):生活者を中心にした新しいビジネスの仕組み - 張 婧 / 村松 潤一 2021年5月12日 顧客である生活者のコーヒーライフをサポートする事業を展開しているPostCoffee(ポストコーヒー)は,サービスの基本,いわゆる顧客中心(Customer-focused)といわれる考え方を実践している.経営学やマーケティング研究において,マーケティング志向や顧客志向などの議論が展開されてきたが,これらの議論はあくま...
特集記事 サービス理論ロボットホスピタリティ ロボットホスピタリティから見るサービス研究の展開 2021年3月25日 本特集では,ロボットホスピタリティを軸に,サービス理論,デジタル化,人間行動,サービス人材,サービスデザイン,サービス生産性,ソーシャルインパクトの観点でサービスにおける技術活用を論考した. まず慶應義塾大学の山口高平氏から,巻頭言として「サービスロボットとユーザー視点」という題で,ホスピタリティ産業におけるロボット活...
コラム サービス学と実践サービス理論 ムラカミロジー(1):日本サービス大賞は「製造業のサービス化」のコマツに - 村上 輝康 2020年11月30日 この「サービス学と実践」というコラムのスタートと,第3回日本サービス大賞の表彰の時期が重なった.10月27日の生産性運動65周年の記念の日に,内閣総理大臣賞をはじめとする6つの大臣賞,JETRO理事長賞,優秀賞,審査員特別賞の30の企業・団体が,そのサービスイノベーションの模範となる「革新的な優れたサービス」に対して表...
コラム COVID-19サービス理論 コロナ禍におけるサービスとウェルビーイング – 根本 裕太郎, ホー バック, 白肌 邦生 2020年6月4日 コロナウィルス感染症COVID-19の流行は,サービス産業に甚大な影響を与え,様々な変化を強いている.この特集は,そうした変化への対応に試行錯誤する「サービス現場の声」に光を当てるものだが,サービスは,提供側と利用側が一体となってつくりあげるものである.だから,利用側である生活者の視点から書くことでも,何かしらの貢献が...
コラム COVID-19サービス理論 コロナと共にサービスを問い直す - 山内 裕/橋本 憲一 2020年5月27日 コロナウイルス感染症COVID-19感染拡大の影響で,多くの飲食店が厳しい経営状況に置かれている.我々はレストラン,料理屋,鮨屋,バーなどの外食サービスを研究する立場から,今後のサービスのあり方を論じたい.緊急事態宣言が解除されると,今まで家に閉じ籠っていた人々が一時的には街にあふれるようになる.しかし,今後も感染の危...
コラム COVID-19サービス理論 postコロナのサービスイノベーション:概念的整理 - 村上 輝康 2020年5月25日 コロナウイルス感染症COVID-19の感染拡大によってもたらされた甚大な社会経済システムへのインパクトを仮にコロナ危機と呼ぶとすると,危機はおおまかに,過去に感染拡大の経験はあるがパンデミックの気配はまったくない①beforeコロナ(定常)期から始まって,②感染感知のpreコロナ(蔓延)期,③感染拡大のinコロナ(爆発...
研究テーマ サービス理論 研究テーマ解説「サービス理論」 2020年4月13日 「無形財」と呼ばれてきたように,サービスは高度に抽象的で捉えがたい存在だ.だから,その実体を少しでも捉えやすくするために,体系的で一貫した説明の枠組み—理論—をつくることが求められる.理論と,その構成要素である概念がなにもなければ,現場のどこにサービスを見出してよいかも,人がみてとるのは難しいだろう.サービスの理論と概...