はじめに 観光産業は,新型コロナウイルスのパンデミックによる影響を最も大きく受けた産業の一つである.移動と交流は旅の本質であり魅力であるが,それらが感染症対策においては全て「リスク」となり,観光産業は沈黙せざるを得なかった.近年の日本では少子高齢化,人口減少の大きな潮流から,外貨を獲得する産業としてインバウンド観光の拡...
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はじめに 「テレワーク」は,語義的には「テレ(遠隔)」で働く(ワークする)ことであるが,政府等ではより具体的に,「テレワークとは,情報通信技術を活用した時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」(厚生労働省)と定義している.すなわちテレワークは,近年の情報通信環境の高度化に伴う労働サービスの提供方法の一つの形態であると...
はじめに 芸術文化と観光の架橋となるサービス人材の創出を目指して――.このタイトルは,新制度のもと,令和3年4月に新たに開学した芸術文化観光専門職大学(学長・平田オリザ:以下,本学)*1の成果目標の一つである.日本における専門職大学等の制度は,実践的な職業教育を行う新しい大学制度として,平成31年度から施行された.将来...
COVID-19のパンデミックは世界を変え,その影響は今後も残り続けると見られる.2020年前半に始まった各国におけるロックダウンは,あらゆる分野で衝撃を与えた.特にサービス関連産業の収益の減少は歴史的な規模に達している.過去の不況とは異なり,今回の不況には消費者の債務超過や資産価格のバブル崩壊,長期的な景気変動もない...
はじめに 日本では2000年に通称「IT基本法」が施行され,政府はIT,ICT戦略を打ち出してきた.2021年には,内閣官房がデジタル田園都市国家構想実現会議を設置し,地方からデジタル実装を進めるとする,地方創生の方向性を示している.そのような背景の中,インターネットを活用したシェアサービス「シェアリングエコノミー」が...
1.はじめに 本稿は,地域を活性化するために,どのような観光人材育成が求められるかについて検討し,その検討から導きだされる,大学観光教育の課題を明らかにする.ただし,現今の社会的経済的動向において観光人材の育成が喫緊の課題であるにもかかわらず,現行の大学観光教育で,その教育課程は標準化されていない.観光人材育成の教育課...
地域活性化 本稿では,「地域活性化」を,サービスデザインの観点から捉え直してみることを試みる.それにあたって,地域活性化という概念について,改めて調べてみた.すると,日本政府の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」における議論(内閣府 2015)によれば,日本で語られている地域活性化(または地方創生)とは,もともと,“東京...
はじめに コロナ禍が続いている.日本では2020年1月15日に最初の感染者が確認されてから2021年11月7日時点で1,724,200人の感染者,18,310人の死亡者が確認されている*1.緊急事態宣言もこれまで5回発令されている.この発令による経済活動への影響も大きく,日銀短観を見る限り2020年第2四半期を底に回復...
はじめに 筆者は,これまで人とロボットとのインタラクションやコミュニケーションについて議論するヒューマン・ロボットインタラクション(HRI)の研究に携わってきた.ロボットは研究道具の一つであって,必ずしも「役に立つようなロボット」を作ろうというのではない.どちらかといえば〈利便性〉という価値観を苦手としてきたところがあ...
本テーマでは,地方の活性化について扱う.地方の活性化は,現在まで,国の政策として多くのことが行われてきている.2014年にまち・ひと・しごと創生法が制定され,第1期地方創生(2015-2019)に続き,2020年より第2期地方創生(2020-)が行われている(内閣府地方創生推進事務局 2017).以前には,田中角栄首相...
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