特集記事 サービス人材地方の活性化 観光人材育成と地方活性化―安村克己 2022年2月24日 1.はじめに 本稿は,地域を活性化するために,どのような観光人材育成が求められるかについて検討し,その検討から導きだされる,大学観光教育の課題を明らかにする.ただし,現今の社会的経済的動向において観光人材の育成が喫緊の課題であるにもかかわらず,現行の大学観光教育で,その教育課程は標準化されていない.観光人材育成の教育課...
特集記事 サービスデザイン地方の活性化 地域活性化のためのサービスデザイン―赤坂文弥/木村篤信 2022年2月17日 地域活性化 本稿では,「地域活性化」を,サービスデザインの観点から捉え直してみることを試みる.それにあたって,地域活性化という概念について,改めて調べてみた.すると,日本政府の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」における議論(内閣府 2015)によれば,日本で語られている地域活性化(または地方創生)とは,もともと,“東京...
一般記事 書籍紹介 サービス・マーケティング コンサル会社のプロジェクト・ファイルから学ぶ―著者:黒岩健一郎・浦野寛子 出版社:有斐閣 2022年2月15日 全く新しいタイプのサービスマーケティングの教科書の登場だ.著者の思惑通り,理論と実践が一続きのストーリーとして構成されている.そのため,読み手は一気に内容に引き込まれる.想定される読者は,学部生,初めてサービス化に取り組む実務家であろう.但し,サービスの理論から,顧客,提供者,多様なステークホルダー視点による論点など必...
一般記事 若手がゆく サービス社会のマーケティング―価値共創マーケティング―村松潤一/張婧/ホー バック/根本裕太郎/Tran Thi Tuyet Nhung 2022年2月15日 はじめに 本インタビューは,「若手がゆく!」活動の一環として,サービス学会で活動している若手研究者に著名な研究者やビジネスパーソンとの交流を促す目的で企画したものです. 今回,インタビューを引き受けていただいた識者は,長年,サービスの理論構築に注力し,価値共創マーケティングを提唱した岡山理科大学の村松潤一先生です.村松...
特集記事 サービス理論製造業のサービス化 コロナ禍での国内製造業のデータ利活用状況と求められる人材の変化―丹野愼太郎/戸谷圭子/持丸正明/渡辺健太郎 2022年2月15日 はじめに コロナ禍が続いている.日本では2020年1月15日に最初の感染者が確認されてから2021年11月7日時点で1,724,200人の感染者,18,310人の死亡者が確認されている*1.緊急事態宣言もこれまで5回発令されている.この発令による経済活動への影響も大きく,日銀短観を見る限り2020年第2四半期を底に回復...
特集記事 人間行動多様なコミュニケーション ソーシャルなロボットとのインタラクションにおける「余白」のデザインとその応用−岡田美智男 2021年12月20日 はじめに 筆者は,これまで人とロボットとのインタラクションやコミュニケーションについて議論するヒューマン・ロボットインタラクション(HRI)の研究に携わってきた.ロボットは研究道具の一つであって,必ずしも「役に立つようなロボット」を作ろうというのではない.どちらかといえば〈利便性〉という価値観を苦手としてきたところがあ...
特集記事 解説地方の活性化 地方の活性化 テーマ解説記事−安藤裕 2021年12月20日 本テーマでは,地方の活性化について扱う.地方の活性化は,現在まで,国の政策として多くのことが行われてきている.2014年にまち・ひと・しごと創生法が制定され,第1期地方創生(2015-2019)に続き,2020年より第2期地方創生(2020-)が行われている(内閣府地方創生推進事務局 2017).以前には,田中角栄首相...
一般記事 若手がゆく ポスト・パンデミック時代に向けた「日本型クリエイティブ・サービス」の再考−原良憲/Tran Thi Tuyet Nhung/ホー バック/増田央/根本裕太郎 2021年12月20日 はじめに 「若手がゆく!」とは,サービス学会に参加している若手研究者が著名な研究者やビジネスパーソンにインタビューする活動です.この活動の目的は専門知識を深め,研究の新しいアイデンティティを創出し,また,交流を促すことでサービス学会の全体を盛り上げることです.今まで,若手研究者はインタビューを対面で実施して来ましたが,...
特集記事 サービスデザイン製造業のサービス化 サービスエクセレンス規格と製造業のB2Bサービス−原 辰徳 2021年12月17日 はじめに 国際標準化はグローバルビジネスにおけるルール形成であり,デジタル化・ネットワーク化の時代において,その活用の必要性が高まっている.近年では,サービス分野への拡大も進み(持丸・戸谷 2017),2021年6月にISO 23592とISO/TS 24082が,11月にはJISも発行された.これらは“サービスエクセ...
特集記事 解説多様なコミュニケーション 多様なコミュニケーション手段の活用−大隈隆史/渡辺健太郎/小早川真衣子/森藤ちひろ 2021年11月2日 COVID-19の感染拡大防止のために,対面でのコミュニケーションを制限せざるを得ない状況での社会活動を余儀なくされるなか,人と人とのコミュニケーションのあり方は大きく変貌した.感染症拡大の防止と経済活動の両立が社会的課題となっている社会状況において,これを機に今までの経済活動や働き方のあり方についても見直し,感染症や...