特集記事 サービス理論製造業のサービス化 コロナ禍での国内製造業のデータ利活用状況と求められる人材の変化―丹野愼太郎/戸谷圭子/持丸正明/渡辺健太郎 2022年2月15日 はじめに コロナ禍が続いている.日本では2020年1月15日に最初の感染者が確認されてから2021年11月7日時点で1,724,200人の感染者,18,310人の死亡者が確認されている*1.緊急事態宣言もこれまで5回発令されている.この発令による経済活動への影響も大きく,日銀短観を見る限り2020年第2四半期を底に回復...
特集記事 人間行動多様なコミュニケーション ソーシャルなロボットとのインタラクションにおける「余白」のデザインとその応用−岡田美智男 2021年12月20日 はじめに 筆者は,これまで人とロボットとのインタラクションやコミュニケーションについて議論するヒューマン・ロボットインタラクション(HRI)の研究に携わってきた.ロボットは研究道具の一つであって,必ずしも「役に立つようなロボット」を作ろうというのではない.どちらかといえば〈利便性〉という価値観を苦手としてきたところがあ...
特集記事 解説地方の活性化 地方の活性化 テーマ解説記事−安藤裕 2021年12月20日 本テーマでは,地方の活性化について扱う.地方の活性化は,現在まで,国の政策として多くのことが行われてきている.2014年にまち・ひと・しごと創生法が制定され,第1期地方創生(2015-2019)に続き,2020年より第2期地方創生(2020-)が行われている(内閣府地方創生推進事務局 2017).以前には,田中角栄首相...
一般記事 若手がゆく ポスト・パンデミック時代に向けた「日本型クリエイティブ・サービス」の再考−原良憲/Tran Thi Tuyet Nhung/ホー バック/増田央/根本裕太郎 2021年12月20日 はじめに 「若手がゆく!」とは,サービス学会に参加している若手研究者が著名な研究者やビジネスパーソンにインタビューする活動です.この活動の目的は専門知識を深め,研究の新しいアイデンティティを創出し,また,交流を促すことでサービス学会の全体を盛り上げることです.今まで,若手研究者はインタビューを対面で実施して来ましたが,...
特集記事 サービスデザイン製造業のサービス化 サービスエクセレンス規格と製造業のB2Bサービス−原 辰徳 2021年12月17日 はじめに 国際標準化はグローバルビジネスにおけるルール形成であり,デジタル化・ネットワーク化の時代において,その活用の必要性が高まっている.近年では,サービス分野への拡大も進み(持丸・戸谷 2017),2021年6月にISO 23592とISO/TS 24082が,11月にはJISも発行された.これらは“サービスエクセ...
コラム サービス学と実践サービス理論 金属加工企業のサービス化への挑戦(2):キャステムのサービス化プロセス-星田剛 2021年11月19日 前編で紹介した精密鋳造技術により,株式会社キャステムはアルミ,銅合金,特殊鋼,プラスティックと様々な材質を複雑な形状,かつ高い寸法精度と美しい鋳肌に仕上げる工法を身に付けた.また粉末状の金属粉とバインダーを混ぜ合わせ,目的の形状の金属部品を製作する製法など先進技術により,医療機器部品,産業用自動機部品,半導体関連部品な...
コラム サービス学と実践 金属加工企業のサービス化への挑戦(1):“作ること”と“伝えること” -戸田有紀 2021年11月19日 株式会社キャステムは1970年創業の鋳造(ロストワックス精密鋳造)と焼結(金属粉末射出成形),2つの製造技術をメインとした金属部品製造会社です. 元々は同じ広島県福山市にあるマルト製菓株式会社というお菓子屋の製造部で,お菓子を作る機械も当時自社開発していました.そこでロストワックス製法*1を始め,やがて時代の流れととも...
特集記事 解説多様なコミュニケーション 多様なコミュニケーション手段の活用−大隈隆史/渡辺健太郎/小早川真衣子/森藤ちひろ 2021年11月2日 COVID-19の感染拡大防止のために,対面でのコミュニケーションを制限せざるを得ない状況での社会活動を余儀なくされるなか,人と人とのコミュニケーションのあり方は大きく変貌した.感染症拡大の防止と経済活動の両立が社会的課題となっている社会状況において,これを機に今までの経済活動や働き方のあり方についても見直し,感染症や...
特集記事 サービスデザイン新しい時代のホスピタリティ インタビュー記事:コロナ禍と日本料理屋のホスピタリティ−田中良典/平本毅 2021年11月2日 はじめに 本記事では,コロナ禍に直面し,今後のホスピタリティのあり方を見据えながら京料理屋を経営している「京料理 鳥米」*1の若主人,田中良典氏へのインタビューを紹介する.なお,インタビューの実施日時は2021年5月31日である. コロナ禍と料理屋のホスピタリティ 平本:まずは,コロナ禍でのお店の状況をお教えいただけま...
コラム サービス学と実践サービス理論 ムラカミロジー(4):価値共創のサービスイノベーションの実践 - 村上 輝康 2021年11月1日 コロナ第2波と第3波の間隙をついて昨年10月に開催された第3回の日本サービス大賞の表彰式と重なる形で,この「サービス学と実践」というコラムが「ムラカミロジー」としてスタートしてもう一年である.一年後の2021年10月に,日本サービス大賞の主要受賞企業17社のオリジナルな事例分析を縦糸とし,それにサービソロジーの現場で用...